#22 ChatGPT GPTsで施設専用AIを作る | 介護現場のAI仕事術
・難易度:★★★
・所要時間:約15分
・使うツール:ChatGPT(有料プラン・Plus以上)
第17回でカスタム指示を設定しました。あれは「自分専用の設定」でした。
GPTsはその一歩先です。「施設専用のAI」を作って、チームのスタッフ全員で使えるようにする機能です。
自分だけが使えるのと、施設全員が使えるのとでは、影響がまったく違います。
GPTsとは
ChatGPTの中に、自分だけのカスタムAIを作る機能です。
たとえばこういうものが作れます:
・申し送り整形AI:話し言葉を入力するだけで、整った申し送り文を出してくれる
・ヒヤリハット報告書AI:状況を箇条書きで入力するだけで報告書の下書きを作ってくれる
・家族連絡文AI:担当利用者の状況を入力するだけで、家族向けの連絡文を作ってくれる
スタッフは「何を入力すればいいか」だけ覚えればいい。プロンプトの書き方を覚えなくていい。これがGPTsの最大の強みです。
【注意】GPTsの作成・共有にはChatGPT Plus(月額約3,000円)以上のプランが必要です。無料プランでは作成できません。
この回でやること
・GPTsの作成画面を開く
・施設専用GPTの基本設定をする
・動作を確認して調整する
・チームで共有する
※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。
Lv.1 GPTsの作成画面を開く
ChatGPTにログインして、左サイドバーの「さらに表示」→「GPT」を選択します。画面右上に「+作成する」ボタンが表示されるのでクリックします。
「GPTビルダー」という画面が開きます。左側が設定画面、右側がプレビュー(動作確認)画面になっています。
【ヒント】ChatGPTのUIは予告なく変わることがあります。画面が異なる場合は「マイGPT」「GPTを作成」などのキーワードで探してみてください。
Lv.2 施設専用GPTの基本設定をする
「構成」タブを開くと、いくつかの入力欄があります。
名前:GPTの名前を入力します。
介護記録アシスタント |
説明:どんなAIか一言で説明します。
介護現場の記録・申し送り・報告書の下書きを作るアシスタントです |
指示:これがGPTの「頭脳」になります。ここに詳しく書くほど、精度が上がります。
あなたは介護施設のスタッフをサポートするAIアシスタントです。 【役割】 ・申し送り文、ヒヤリハット報告書、家族への連絡文などの下書きを作ります ・入力された情報をもとに、すぐ使える形に整えます 【返答のルール】 ・箇条書きで短くまとめてください ・専門用語は避け、現場で使いやすい言葉にしてください ・出力はそのまま使えるよう、完成形に近い形にしてください ・「AIが作った文章です」などの注釈は不要です 【施設の基本情報】 ・特別養護老人ホーム(定員100名) ・介護記録はケアシステムに入力している ・申し送りは朝・夕の2回 |
【ヒント】「施設の基本情報」には、自分の施設に合わせた内容を入れてください。施設名や個人情報は入れないようにしましょう。
Lv.3 動作を確認して調整する
「構成」タブで設定を入力したら、右側のプレビュー画面で試してみます。
こんなメッセージを送ってみましょう:
「Aさん、昨日の夜から食欲が落ちている。朝食はほぼ手をつけず。水分は少しとれている。表情は穏やか。」
返答イメージ:
【申し送り】 ・Aさん:昨夜より食欲低下 ・朝食:ほぼ摂取できず ・水分:少量摂取できている ・表情:穏やか ・引き続き食事量・水分量を経過観察 |
うまく出力されない場合は、「指示」の文章を調整します。「もっと短くして」「担当者欄も入れて」など、追加の指示を書き加えていきます。
Lv.4 チームで共有する
GPTが完成したら、スタッフに共有します。
共有の手順: 画面右上「作成する」をクリック→「GPTを共有する」ダイアログが開く→「リンクを受け取った人」を選択→「保存する」をクリック→表示されたリンクをコピー→グループLINEやメールで送る
【注意】「保存する」を押したときに「No personal org found for user and none created.」というエラーが出ることがあります。これはOpenAIのアカウント初期設定(組織情報)が完全に反映されていない場合に起きます。一度ログアウトして再ログインする、またはブラウザのキャッシュをクリアして再試行してみてください。それでも解決しない場合は、しばらく時間をおいてから再度試すと解消されることがあります。
スタッフはそのリンクを開くだけで、施設専用GPTが使えるようになります。プロンプトの書き方を覚えなくていい。「話しかけるだけ」で動くAIが、チームの共有ツールになります。
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【ヒント】最初は一人か二人に使ってもらい、「使いにくい」という声をもとに指示を調整してから全体展開するのがおすすめです。
まとめ
・GPTsは「施設専用のAI」を作る機能
・指示を丁寧に書くほど、精度が上がる
・リンクで共有すれば、チーム全員がすぐ使える
・スタッフはプロンプトを覚えなくていい
第19回でAI隊長の話をしました。GPTsは、AI隊長が作った「チームへの贈り物」になります。
一度作れば、自分がいなくてもチームが使い続けられます。
【きょうの15分】
ChatGPT Plusに加入しているなら、まずGPTsの作成画面を開いてみましょう。名前と説明だけ入力して保存するところから始めてみてください。「指示」は後から何度でも編集できます。
完璧を目指さず、まず動くものを作ることが最初の一歩です。
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