#20 AIで研修資料を作る | 介護現場のAI仕事術
・難易度:★★
・所要時間:約15分
・使うツール:ChatGPT(無料・有料どちらでも可)
「今月の研修どうしよう」と思いながら、前回の資料を引っ張り出して少し手直しする。
そんな経験はありませんか。
研修資料の作成は、内容を考えること自体より「形にする」作業に時間がかかります。
構成を考えて、項目を並べて、言葉を整えて。
AIはその「形にする」部分を大幅に短縮できます。
この回でやること
・研修レジュメの骨格をAIに作ってもらう
・内容を介護現場に合わせて肉付けする
・確認ポイントと振り返り設問を追加する
※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。
Lv.1 研修レジュメの骨格をAIに作ってもらう
まず研修のテーマと対象者をChatGPTに伝えます。
「介護職員向けの研修レジュメを作りたいです。テーマは『認知症の方への声かけの基本』です。対象は経験1〜3年目のスタッフです。30分の研修を想定して、目次と各項目の概要を作ってください。」
返答イメージ:
【研修レジュメ】認知症の方への声かけの基本 対象:経験1〜3年目スタッフ 所要時間:30分 1. はじめに(5分) ・認知症の方が「なぜそう行動するのか」を理解する ・声かけの目的は「管理」ではなく「安心を伝えること」 2. 基本の声かけ3原則(10分) ・ゆっくり、正面から、目線を合わせる ・否定しない、訂正しない ・感情に寄り添う言葉を選ぶ 3. 場面別の声かけ例(10分) ・食事を拒否しているとき ・帰宅要求があるとき ・興奮・不穏状態のとき 4. まとめと振り返り(5分) ・今日の研修で気づいたこと ・明日から試してみる一つのこと |
骨格が5分以内にできます。ここから自分の施設の状況に合わせて肉付けしていきます。
Lv.2 内容を介護現場に合わせて肉付けする
骨格ができたら、各項目の内容を充実させます。
「3の『場面別の声かけ例』を詳しく書いてください。帰宅要求があるときの声かけについて、NGな言い方とOKな言い方を対比して3例ずつ出してください。」
返答イメージ:
【帰宅要求への声かけ】 NGな言い方 ・「ここがお家ですよ」→ 現実を押しつけて混乱させてしまう ・「さっきも言いましたよね」→ 否定・批判になり不安を高める ・「もう遅いから無理です」→ 拒絶と感じさせてしまう OKな言い方 ・「そうですよね、帰りたいですよね。少し休んでから一緒に考えましょう」 → 気持ちを受け止めてから話をそらす ・「今日は〇〇さんがいてくれて助かっています。もう少しいてもらえますか?」 → 役割を持たせて場をつなぐ ・「夕食の準備ができましたよ。一緒に行きましょう」 → 別の行動に自然に誘導する |
自分の施設でよくある場面に絞って出力させると、そのまま使いやすい資料になります。
【ヒント】「うちの施設では〇〇という場面がよくあります」と状況を加えるほど、現場に合った内容が返ってきます。
Lv.3 確認ポイントと振り返り設問を追加する
研修の最後に使う「振り返りの問い」もAIに作ってもらえます。
「この研修の最後に参加者に問いかける振り返り設問を3つ作ってください。答えは一つではなく、自分の言葉で考えてもらうタイプの問いにしてください。」
返答イメージ:
【振り返り設問】 1. 今日の研修を受けて、これまで自分がやっていた声かけで 「見直したい」と思ったことはありますか? 2. 帰宅要求や食事拒否の場面で、あなたが一番難しいと感じるのは どんなときですか?その理由も教えてください。 3. 明日の業務で、今日学んだことを一つ試すとしたら何をしますか? |
研修後の会話が生まれやすくなり、学んだことが現場に定着しやすくなります。
【ヒント】振り返り設問は「正解を当てる」問いより「自分の経験と結びつける」問いの方が、研修の効果が高まります。AIに「答えが一つでない問い」と指定するとこの形になりやすいです。
まとめ
・テーマと対象者を伝えるだけで、30分研修の骨格が5分でできる
・場面別の具体例は「NGとOKの対比」で出させると資料として使いやすい
・振り返り設問も自動生成できる
AIが作るのはあくまで「下書き」です。
自分の施設の文化や利用者の特性に合わせて手直しするのは、現場を知っているあなたの仕事です。
その最終的な判断と加筆があって、はじめて「自分たちの研修資料」になります。
【きょうの15分】
次回の研修テーマを一つ思い浮かべてください。
「〇〇向けの研修レジュメを作りたい。テーマは〇〇。対象は〇〇。30分の研修を想定して目次と概要を作ってください」とChatGPTに送ってみましょう。
骨格が出てきたら、一番気になる項目だけ深掘りしてみてください。
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