#23 スマホに話しかけるだけで記録が完成する | 介護現場のAI仕事術

・難易度:★★
・所要時間:約10分
・使うツール:ChatGPT(スマホアプリ・無料で可)


第6回では、Nottaで録音して文字起こしをしてから、ChatGPTで書類に加工する流れを紹介しました。

実はもっとシンプルな方法もあります。

ChatGPTのスマホアプリには音声入力機能がついています。話しかけるだけで、そのまま文字に変換されてChatGPTに送られます。録音アプリも、文字起こしツールも、コピペも不要です。


この回でやること

  1. ・ChatGPTスマホアプリの音声入力を使う
    ・話しかけるだけで申し送りを作る
    ・ケア記録の下書きを作る
    ・使い方のコツを押さえる


※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。

Lv.1 ChatGPTスマホアプリの音声入力を使う

ChatGPTのスマホアプリには、入力欄の右側に波形のアイコンがあります。これをタップすると音声会話モードが起動します。

話しかけると、内容がテキストとして認識されてChatGPTに送信されます。AIは音声で返答しますが、会話の内容はテキストとして画面に残るので、後からコピーして記録システムに貼り付けることができます。

また、スマホのキーボードにあるマイクキー(🎤)を使う方法もあります。こちらは純粋な音声→テキスト変換で、入力欄にテキストが流し込まれます。どちらの方法でも話しかけるだけで記録の下書きが作れます。

【ヒント】静かな場所で使うと認識精度が上がります。利用者さんのケアが終わった直後、廊下や休憩室でサッと話しかけるのが現場での使い方として自然です。


Lv.2 話しかけるだけで申し送りを作る

まずChatGPTのカスタム指示(第17回)を設定済みであれば、毎回の前置きが不要になっています。

こんな感じで話しかけてみましょう:

「申し送りをまとめます。山田さん、昨日の夜から咳が続いています。熱はありません。朝食は半量召し上がりました。水分はとれています。表情は少し疲れた様子です。」

返答イメージ:

【申し送り】

・山田さん:昨夜より咳が続く(発熱なし)

・朝食:半量摂取

・水分:摂取できている

・表情:やや疲れた様子

・咳の経過を引き続き観察

話しかけてから10秒以内に下書きが出てきます。あとは確認して記録システムに転記するだけです。


Lv.3 ケア記録の下書きを作る

申し送りだけでなく、ケア記録の下書きにも使えます。

ケアが終わった直後に、こんな感じで話しかけます:

「ケア記録を書きます。Bさん、14時に入浴介助を行いました。全介助です。湯温は40度。ご本人はリラックスされており、笑顔が見られました。皮膚に変わった様子はありませんでした。」

返答イメージ:

【Bさんケア記録】

実施日時:〇月〇日 14:00

対応内容:入浴介助(全介助)

湯温:40℃

・ご本人はリラックスされており、笑顔が見られた

・皮膚トラブルなし

「書かなければいけない」という義務感が「話せばいい」に変わるだけで、記録にかかる心理的な負担がぐっと軽くなります。

【ヒント】完璧に話す必要はありません。「えーと」「あの」が入っていても、ChatGPTは正しく整理してくれます。走り書きのメモを読み上げるような感覚で十分です。


Lv.4 使い方のコツ

プロンプトを声で言う

「申し送りをまとめます」「ケア記録を書きます」という一言を最初に話すと、ChatGPTが何を求められているか理解しやすくなります。

ながら使いに注意

利用者さんのそばで話しながら入力するのは、内容によっては配慮が必要です。ケアが終わって離れてから入力する習慣にしましょう。

個人情報に気をつける

実名を入れないようにしましょう。「山田さん」ではなく「〇〇さん」「A様」など仮名を使うと安心です。施設のAI利用ルールに従ってください。

【注意】ChatGPTへの音声入力内容はOpenAIのサーバーに送信されます。施設のルールや個人情報の取り扱い方針を確認した上で使いましょう。


まとめ

  • ・ChatGPTスマホアプリのマイクアイコンをタップするだけで音声入力できる
    ・録音アプリ・文字起こしツール・コピペが不要になる
    ・話しかけた内容がそのまま申し送りやケア記録の下書きになる
    ・「書く」から「話す」に変えるだけで、記録業務が軽くなる

第6回の「録音→Notta→ChatGPT」という流れも有効ですが、会議でなく個人の記録であれば、このシンプルな音声入力で十分です。自分の業務スタイルに合わせて使い分けてみてください。


【きょうの10分】

今日のケアが終わった後、ChatGPTのスマホアプリを開いてマイクアイコンをタップしてみましょう。
「今日のケア記録を書きます」と話しかけて、内容を口頭で伝えてみてください。
最初は少しぎこちなくても、3回やればコツがつかめます。


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