#24 行事の企画をAIと考える | 介護現場のAI仕事術

・難易度:★★ ・所要時間:約15分 ・使うツール:ChatGPT(無料・有料どちらでも可)


行事の企画、毎回ゼロから考えていませんか。

去年と同じ内容になりがち、アイデアが浮かばない、準備が大変で二の足を踏む。そんな経験がある方も多いはずです。

ChatGPTはこの「形にする」作業が得意です。テーマと条件を渡すだけで、プログラム・準備物・役割分担まで入った企画の下書きが5分でできます。

今回は「初夏のおやつ会」を例に紹介します。


この回でやること

  1. ・企画書の骨格をAIに作ってもらう
    ・内容を施設に合わせて肉付けする
    ・アイデア出しにも使う


※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。

Lv.1 企画書の骨格をAIに作ってもらう

まず行事の基本情報をChatGPTに伝えます。

「特別養護老人ホームで初夏のおやつ会を開きたいです。参加者は利用者約50名とスタッフ10名、1時間の行事を想定しています。かき氷やアイスを使った楽しい内容で、認知症の方も参加しやすくしたいです。企画の骨格を作ってください。」

返答イメージ:

【初夏のおやつ会 企画】

■ 行事名:みんなでひんやりおやつ会

■ 日時:〇月〇日(曜日)14:00〜15:00

■ 場所:多目的ホール

■ 参加者:利用者約50名・スタッフ10名

■ プログラム
14:00 開会・スタッフ挨拶(5分)
14:05 好きなフレーバー選びタイム(10分)
    ・かき氷・アイスクリームの中から選んでもらう
14:15 おやつタイム・スタッフとの会話(30分)
14:45 記念撮影・閉会(10分)
15:00 終了

■ 準備物
・かき氷機・シロップ各種・アイスクリーム
・紙コップ・スプーン・おしぼり・エプロン
・テーブル装飾(夏らしい飾りつけ)

■ 役割分担
司会:〇〇  かき氷担当:〇〇
配膳担当:〇〇 写真撮影:〇〇

骨格が5分でできました。あとは自分の施設の状況に合わせて内容を調整するだけです。


Lv.2 内容を施設に合わせて肉付けする

骨格ができたら、具体的な内容を深掘りします。

「認知症の方も楽しめるおやつ会の工夫を教えてください。スタッフの声かけの例や、食べるのが難しい方への配慮も含めて提案してください。」

返答イメージ:

【認知症の方も楽しめるおやつ会の工夫】

声かけの例:
・「何味にしますか?」より「いちごとメロン、どっちがいいですか?」と2択で聞くと答えやすい
・「冷たくておいしいですよ」と感覚に訴える言葉が伝わりやすい
・食べながら「昔、かき氷よく食べましたか?」と回想を促す

食べるのが難しい方への配慮:
・かき氷はシャーベット状にしてスプーンで食べやすくする
・とろみをつけたアイスクリームを用意する
・少量から始めて様子を見ながら提供する

雰囲気づくり:
・夏の曲をBGMにかける
・カラフルなシロップの色を見るだけでも楽しめる

【ヒント】「うちは嚥下に配慮が必要な方が多い」など施設の状況を加えると、より現場に合った提案が返ってきます。


Lv.3 アイデア出しにも使う

企画書を作る前の「何をしようか」という段階でもAIは使えます。

「来月の行事のテーマを考えています。初夏らしくて、認知症の方も楽しめる、準備に手間がかからないものを5つ提案してください。」

返答イメージ:

① あじさい折り紙
 ・梅雨の季節らしいあじさいを折り紙で作る。
 ・折れない方はシールを貼るだけでも参加できる。
 ・廊下や食堂に飾ると施設全体が明るくなる。

② 懐かしの歌を楽しむ音楽レク
 ・初夏の童謡・唱歌(茶摘み・夏は来ぬなど)を一緒に歌う。
 ・認知症の方も歌詞を覚えていることが多く、参加しやすい。
 ・楽器不要、準備はBGMを用意するだけ。

③ 昔の夏の思い出トーク
 ・「子どものころ、夏になったら何をしていましたか?」と問いかける回想法レク。
 ・田植え・麦わら帽子・夕涼みなどのキーワードで会話が広がる。
 ・スタッフが聞き役に回るだけで成立する。

④ 風鈴づくり(色塗り)
 ・市販の素焼き風鈴に好きな色や模様を描く。
 ・完成品を居室に飾ると季節感が生まれる。
 ・絵が苦手な方はスタンプだけでもOK。

⑤ 新聞紙うちわ作り
 ・新聞紙と割り箸で簡単なうちわを作る。
 ・自分で作ったうちわを使うことが達成感につながる。
 ・材料費がほぼかからず、準備も当日10分で整う。


「準備に手間がかからない」「コストをかけたくない」「スタッフが少ない日でもできる」など、自分の施設の制約を伝えるほど現実的な提案が返ってきます。


まとめ

  • ・行事名・参加者数・時間・テーマを伝えるだけで企画書の骨格ができる
    ・「認知症の方も参加できる内容に」「準備が少ないもの」など条件を加えると精度が上がる
    ・アイデア出しの段階から使える
    ・完成品ではなく下書きとして受け取り、現場の実情に合わせて調整する
    ・行事担当者が一人で悩む時間が減ります。AIをブレインストーミングの相手として使うことで、企画の幅も広がります。


【きょうの15分】

次の行事のテーマを一つ思い浮かべてください。
「〇〇の行事の企画書を作りたい。参加者は〇名、時間は〇時間、〇〇な内容にしたい」とChatGPTに送ってみましょう。
骨格が出てきたら、一番気になる部分だけ深掘りしてみてください。


この連載のほかの記事は、こちらからまとめてご覧いただけます。

介護現場のAI仕事術 — 記事一覧