#08 画像をAIに読み込ませて文章を生成する | 介護現場のAI仕事術

・難易度:★

・所要時間:約10分

・使うツール:ChatGPT(無料版でOK)


「この表、どうやって説明しよう」

月次の集計表を作ったはいいけど、これを施設長への報告文にまとめるのが面倒。数字の意味はわかるけど、文章で説明するのに時間がかかる。

そんな経験はありませんか。

表やグラフをスクリーンショットしてChatGPTに送るだけで、その内容を読み解いて説明文や報告文を自動生成してくれます。

今日覚えるのは、集計表やグラフをChatGPTに読み込ませて、目的に合った文章を生成する方法です。


第3回との違い

第3回(Geminiで画像からテキストを取り出す)は、画像に写っている文字そのものを抽出する技術でした。

今回は、表やグラフの内容をAIが読み解いて「傾向の説明」「報告文」「スタッフ向けの案内文」など、目的に合った形に変換する作業です。

数字を読んで意味を解釈した上で、新しい文章を作ってくれます。


実際の手順

ステップ1|使いたい画像を用意する

Excelや集計ツールで作った表、グラフ、会議で使ったスライドなど何でもかまいません。

PCで表示している資料を[PrintScreen]キーや[Command]+[Shift]+[4]でスクショするだけで準備完了です。

ステップ2|ChatGPTに画像を添付して指示する

入力欄の「+」ボタンから画像をアップロードして、作りたい文章の種類を指示します。

ステップ3|確認して使う

出力を確認して、必要なら「もう少し短く」「施設長向けに」など追加で指示します。


プロンプトは「育てる」もの。3段階で試してみよう

今回使うサンプルは上に表示した集計表です。

2025年12月比から始まり、2026年1月〜3月の前月比推移を示しています。1月から欠席率・ヒヤリハットが増加傾向に入り、2月にピーク、3月に回復という流れが読み取れます。

※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。

Lv.1|表の内容を説明してもらう

【指示文(プロンプト)】

「この表の内容を説明してください」

ChatGPTの返答例:

■ 表の概要

2026年1月~3月のデイサービスの月次実績をまとめた表で、
各項目について「実績」と「前月比(増減)」が示されています。


■ 各指標の推移

① 延べ利用者数

  • 1月:318 → 2月:301 → 3月:334
    👉 2月に減少 → 3月に大きく回復(+11%)


② 平均介護度

  • 2.4 → 2.4 → 2.5
    👉 ほぼ横ばいだが、3月にやや上昇


③ 入浴介助実施率

  • 70% → 67% → 72%
    👉 2月に低下 → 3月に改善し上昇


④ ヒヤリハット件数

  • 12件 → 16件 → 9件
    👉 2月に増加 → 3月に減少(改善)


⑤ 欠席率

  • 18.4% → 22.1% → 15.2%
    👉 2月に悪化 → 3月に大きく改善


■ 全体まとめ

👉 2月は全体的に悪化傾向(利用減・欠席増・事故増)
👉 3月は大きく回復(利用増・欠席減・安全面改善)


■ 一言で

👉「2月に落ち込みが見られたが、3月に大きく立て直した状況」

数字が並んだ表を読み込むだけで、流れを把握できるまとめになりました。

Lv.2|読む相手を指定する

【指示文(プロンプト)】

「この集計表をもとに、施設長への月次報告文を作ってください。1月からの傾向と3月の回復を中心に」

ChatGPTの返答例:

【2026年1〜3月 月次データ報告】

3月の実績につきましてご報告いたします。

1月からの推移として、2月は延べ利用者数の減少(318名→301名)が見られ、それに伴い入浴介助実施率の低下(70%→67%)や、ヒヤリハット件数の増加(12件→16件)欠席率の上昇(18.4%→22.1%)など、全体的にやや不安定な状況が確認されました。一方で、平均介護度は2.4で横ばいとなっており、利用者層に大きな変化は見られておりません。

3月においては、こうした状況からの回復が見られ、延べ利用者数は334名まで増加(前月比+11.0%)しております。また、入浴介助実施率は72%へ改善し、ヒヤリハット件数も9件へ減少するなど、安全面・サービス提供面ともに改善が確認されました。さらに、欠席率も15.2%まで低下しており、利用の安定化が図られております。加えて、平均介護度は2.5とやや上昇しており、対応難易度が上がる中でも安定した運営ができている状況です。

総じて、2月に一時的な落ち込みはあったものの、3月には各指標において明確な回復が見られております。

今後も利用者数の維持・向上とともに、安全面およびサービスの質の確保に努めてまいります。

「施設長向けに」という一言で、数字の羅列が課題と改善の流れを伝える報告文になりました。

Lv.3|複数の用途の文書を同時に作る

【指示文(プロンプト)】

「この集計表をもとに、2種類の文章を作ってください。」

・1つ目:施設長への月次報告メール文案。1月からの傾向と3月の回復を簡潔に

・2つ目:スタッフへの共有メモ。3月の回復を労いつつ、引き続き注意してほしい点を添えて

ChatGPTの返答例(スクリーンショット):

一つの集計表から、管理職向けと現場スタッフ向けの2種類が同時に完成しました。


この技術、こんな場面で使えます

1. 月次・週次の集計表の報告文作成

Excelで作った集計表をスクショしてChatGPTに渡すだけで、そのまま使える報告文の下書きが完成します。数字を読んで傾向まで解釈してくれます。

2. 厚労省・自治体からの通知文書の要約

届いた通知をスクショしてChatGPTに渡すだけで、スタッフ向けの説明文が完成します。難解な行政文書も平易な言葉に変換してくれます。

3. 研修資料・レジュメの説明文作成

研修で使ったスライドや配布資料をスクショして渡すと、研修レポートや社内共有用の要約文の下書きが作れます。

4. 掲示物・案内板のデジタル化

施設内の掲示物や案内板を写真に撮って「デジタルテキストとして整理して」と指示すると、そのままWebサイトやSNSに使えるテキストになります。


【きょうの10分】

手元にある集計表や資料を一つスクリーンショットしてみてください。ChatGPTを開いて画像を添付し、「この表の内容を施設長向けの報告文にしてください」と送るだけです。

写真を用意しなくても、今すぐ試せます。


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