#13 議事録から「やることリスト」を自動抽出する | 介護現場のAI仕事術

・難易度:★★

・所要時間:約15分

・使うツール:ChatGPT(無料版でOK)


会議が終わった後、何をすればいいか把握できていますか?

担当者会議やカンファレンスのあと、「あれ、誰が何をやる担当だったっけ」と確認し合う。
議事録はあるけど、タスクが埋もれていて見つけにくい。
次の会議になって「あの件、どうなりましたか」となってしまう。

介護現場の会議あるあるです。

会議の価値は、決めたことが実行されて初めて生まれます。
でも議事録からやることを拾い出す作業は、それだけで一手間かかります。

今日覚えるのは、議事録のテキストをChatGPTに渡して、担当者・期限・タスクを自動で一覧化する方法です。
第6回で作った議事録がそのまま使えます。


実際の手順

ステップ1|議事録テキストを用意する

第6回(音声文字起こし→議事録)で作った議事録がそのまま使えます。手書きのメモでも、箇条書きのメモでもかまいません。

ステップ2|ChatGPTに渡してタスクを抽出してもらう

議事録を貼り付けて「やることリストを抽出して」と指示します。

ステップ3|出力を確認して共有する

生成されたリストをコピーして、スタッフへの共有メモや次回会議の確認事項として使います。


プロンプトは「育てる」もの。3段階で試してみよう

今回使うサンプルは、第6回のGさんの担当者会議の議事録です。

担当者会議 議事録

■対象者 Gさん

■議題 歩行時のふらつきおよび転倒リスクへの対応について

■発言内容(参加者別)

話者1(ケアマネジャー) 最近、歩行時にふらつきが見られる状況であると報告。 福祉用具の導入を検討したい意向を示す。 次回会議に福祉用具担当者を交えた検討を提案。

話者2(デイサービス・訪問介護) デイサービスにおいて、先週転倒しそうになる場面があったと報告。 訪問介護の視点から、特に階段部分の安全面に不安があると指摘。

話者3(家族関連) 家族より、手すり設置の希望が出ていることを報告。

■現状の課題 歩行時のふらつきが増加している 転倒リスクが高まっている(実際に転倒未遂あり) 特に階段での安全確保が必要

■決定事項 次回の担当者会議に福祉用具担当者を招き、環境整備(手すり設置等)および福祉用具導入について具体的に検討する

■今後の対応 福祉用具担当者との日程調整 階段を中心とした生活環境の安全評価を実施 必要に応じて手すり設置や福祉用具導入を検討

※返答例はイメージです。実際の出力は毎回異なります。

Lv.1|タスクをシンプルに抽出する

【指示文(プロンプト)】

「以下の議事録からやることリストを抽出してください」

(議事録を貼り付け)

ChatGPTの返答例:

■やることリスト

  • ・福祉用具担当者との日程調整

  • ・次回担当者会議に福祉用具担当者を招く

  • ・階段を中心とした生活環境の安全評価を行う

  • ・歩行時のふらつき状況を継続して観察・共有する

  • ・転倒未遂事例を関係者間で共有する

  • ・手すり設置について検討する

  • ・福祉用具(歩行補助具等)の導入を検討する

  • ・必要に応じて手すり設置・福祉用具導入を行う

議事録の中に散らばっていたタスクが一覧になりました。

Lv.2|担当者と期限を加える

【指示文(プロンプト)】

「以下の議事録からやることリストを抽出してください。担当者と期限がわかるものは合わせて記載してください」

(議事録を貼り付け)

ChatGPTの返答例:

■やることリスト(担当者・期限付き)

① 会議・調整系

  • ・福祉用具担当者との日程調整
     担当:ケアマネジャー
     期限:次回担当者会議の1週間前まで

  • ・次回担当者会議への福祉用具担当者の招集
     担当:ケアマネジャー
     期限:次回会議日確定次第すぐ


② 評価・確認系

  • ・階段を中心とした生活環境の安全評価の実施
     担当:訪問介護(必要に応じてデイと連携)
     期限:次回担当者会議まで

  • ・歩行時のふらつき状況の継続観察・記録
     担当:デイサービス・訪問介護
     期限:継続(毎利用時・訪問時)


③ 対応検討・実施系

  • ・手すり設置の可否・設置場所の検討
     担当:ケアマネジャー+福祉用具担当者
     期限:次回担当者会議にて

  • ・福祉用具(歩行補助具等)の導入検討
     担当:ケアマネジャー+福祉用具担当者
     期限:次回担当者会議にて

  • ・必要に応じた手すり設置・福祉用具導入の実施
     担当:福祉用具担当者+家族(契約・設置対応)
     期限:会議後速やかに(目安:1〜2週間以内)


④ 情報共有

  • ・転倒未遂事例の共有
     担当:デイサービス・訪問介護
     期限:発生後すぐ

  • ・階段利用時の注意点の周知(スタッフ・家族)
     担当:訪問介護中心(デイも連携)
     期限:安全評価後すぐ

担当者が明示されることで、誰が何をするかが一目でわかるようになりました。

Lv.3|優先度・担当者別に整理する

【指示文(プロンプト)】

「以下の議事録からやることリストを抽出してください。」
・担当者・期限・優先度(高・中・低)を表形式で
・さらに担当者別にまとめて、ケアマネへの共有メモとしても使えるように

(議事録を貼り付け)

ChatGPTの返答例:

担当者ごとにまとまったので、そのまま関係者への連絡メモとして使えます。


第6回との組み合わせで完全自動化に近づく

第6回で「音声→議事録」を覚えました。今回の「議事録→タスクリスト」と組み合わせると:

録音 → Nottaで文字起こし → ChatGPTで議事録化 → ChatGPTでタスク抽出

会議が終わったら、やることリストまで自動で出来上がる流れが実現します。


この技術、こんな場面で使えます

1. 担当者会議・カンファレンスのフォローアップ

会議後にすぐタスクリストを関係者に配布できます。「あの件どうなった?」という確認の手間が省けます。

2. 施設内ミーティングのアクションアイテム管理

朝礼・週次ミーティングの内容からタスクを抽出して、当日中に共有できます。

3. 引き継ぎ時の残タスク整理

担当者交代時に過去の議事録をまとめてタスク抽出すれば、残タスクの見落としを防げます。


【きょうの10分】

直近の会議メモや議事録を一つ選んで、ChatGPTに「以下の議事録からやることリストを担当者・期限つきで抽出してください」と送ってみてください。

第6回の議事録がそのまま使えます。


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