【きょうのピックアップ】

政府が決定した2026年度の報酬改定。賃上げへの確かな道筋が示される一方で、現場からは「さらなる経営の安定」を求める声も上がっています。本日は、確定した制度の枠組みをいかに現場の活力へとつなげていくか。その現在地を見つめます。

政府の移行:持続可能な運営を支える「賃上げ」の実行

政府は閣議決定を通じ、2026年度予算案に介護報酬2.03%、障害福祉報酬1.84%の引き上げを盛り込みました。これにより、職員1人あたり最大月額1万9,000円の賃上げを可能にする財政的枠組みが整えられます。高市首相は「最近の経済・物価動向を適切に反映した」と述べており、この公的な予算措置が、現場における人材確保や経営の安定性にどのような影響を与えるかが注目されます。

出典: 政府予算、社会保障費39兆円 介護、障害報酬改定へ - 福祉新聞Web

 

②現場の真摯な声:制度を「真の安心」へつなぐ視点

東京都医師会の尾﨑会長は、今回の診療報酬改定の引き上げ幅について、歴史的な流れにあると評価する一方で、病院や診療所が新しい取り組みへ前向きに踏み出すには「残念ながら至らないのではないか」との見解を示しました。物価高騰や他産業でのベースアップが加速する中、24時間見守り体制の構築といった新規施策に十分な余力を割くことが難しいという現場の実状を指摘しています。制度上の数字と、現場が直面している経営環境との整合性が今後の焦点となります。

出典:東京都医師会・尾﨑会長「高齢者が孤立しない24時間見守る体制」構築に意欲 現場の声を国へ:ミクスOnline


【きょうのEEFUL DBノート】

本日の2件は、政策が示す「前向きな指標」と、それを現場の「実感できる安心」に変えていくプロセスの重要性を示しています。 賃上げの原資が確保されたことは大きな前進ですが、それを「経営の安定」や「ケアの質」へ昇華させるには、現場ごとの状況に応じた翻訳力が試されます。2026年、求められるのは、示された予算を守りの盾にするだけでなく、攻めの改革へのバトンとしてどう活用するか。数字の裏にある「現場の継続性」を、自らの手で一つずつ形にしていく。そんな経営の胆力が、新しい時代の介護を創っていくはずです。