#36 Coworkとは何か——AIがPCで実際に働く | 介護現場のAI仕事術

・難易度:★★
・所要時間:約15分
・使うツール:Claude(有料プラン・Pro以上)


この連載でここまで、ChatGPTやClaudeに「話しかけて答えてもらう」使い方を中心に紹介してきました。

Coworkはその先にあります。

「話しかけて答えてもらう」のではなく、「仕事を渡して、後で完成した成果物が届いている」。そういう使い方ができるツールです。


Coworkとは何か

Claude Coworkは2026年1月にAnthropicがリリースした、AIがPCのファイルやブラウザを自律的に操作するエージェント機能です。

従来のチャット型AIは「質問に答える相談役」でした。Coworkは「実際にPC作業を代行するAI同僚」です。

ユーザーが自然言語で指示を出すと、AIが作業計画を立て、ファイルの読み書きやブラウザ操作、データ抽出といった複数のステップを自律的に実行し、完成した成果物を返します。

チャットにファイルを添付して処理することもできますが、Coworkが特に力を発揮するのは「大量のファイルをフォルダごと渡して一括処理する」場面です。

たとえばこんな使い方ができます:

・「先月のヒヤリハット報告30件分をすべて読んで、件数・発生場所・時間帯の傾向を一枚のレポートにして」
・「このフォルダにある利用者別のケア記録を読んで、申し送りが必要な変化があれば一覧にして」
・「入職3ヶ月以内に起きたヒヤリハット報告と施設のマニュアルを照合して、新人が特に注意すべきポイントをまとめて」

指示を出したら、後は任せておける。それがCoworkです。


ChatGPTやClaudeのチャットとの違い

チャット型AI(これまでの使い方):
・一問一答。こちらが質問して、AIが答える
・答えが出たら終わり。次の作業はこちらがやる
・ブラウザで開いて使う

Cowork:
・仕事を丸ごと渡せる。複数のステップを自律的に実行する
・成果物(文書・ファイル・まとめ)が完成した形で返ってくる
・PCにインストールするデスクトップアプリで使う

最大の違いは「会話が終わった後も動き続ける」点です。
チャットは返答が来たらそこで止まります。Coworkは指示を受けたら、自分で計画を立てて、複数の作業を順番にこなして、完成まで持っていきます。


使い始めるために必要なもの

CoworkはPro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで利用できます。最も手軽な入り口はClaude Proで、月額20ドルからです。

Claudeデスクトップアプリ(Windows・Mac)でのみ利用できます。ブラウザのClaude(claude.ai)では使えません。

Windowsをお使いの方は、設定→システム→詳細設定→開発者向け→「開発者モード」をオンにする必要があります(Windows 11の場合)。Windowsのバージョンによって手順が異なる場合があります。

【注意】Coworkはファイルの内容をAnthropicのサーバーに送信して処理します。機密性の高い情報を含むファイルを扱う際は、施設の情報セキュリティポリシーを事前に確認してください。


介護現場での使い方のイメージ

Coworkが得意なのは「複数のファイルをまたいで、まとまった成果物を作る」作業です。

記録のまとめ:
先月分のヒヤリハット報告書(複数ファイル)をCoworkに渡して「件数・場所・時間帯の傾向をまとめたレポートを作って」と指示すると、AIが全ファイルを読んで集計し、レポートを作成します。

研修資料の作成:
施設のマニュアルや過去の研修資料をフォルダに入れておき「新人向けの3ヶ月研修プランを作って」と指示すると、既存資料を参照しながら研修計画を作成します。

定期レポートの自動化:
スケジュール設定を使えば「毎週月曜の朝に今週の予定をまとめて送る」といった定期業務を自動化できます。ただし実行にはPCが起動しており、かつClaude Desktopアプリが開いている必要があります。


まとめ

  • Coworkは「話しかけて答えてもらう」から「仕事を渡して成果物をもらう」への進化

  • PC上のファイルを直接読み書きして、複数のステップを自律的に実行する

  • Claude Proプラン(月額$20)から使えるデスクトップアプリ

  • ブラウザ版のClaudeでは使えない点に注意

  • 情報セキュリティポリシーの確認が必須

次回は、Coworkを実際にインストールして介護業務で使う手順を紹介します。


【きょうの15分】

Claude公式サイト(claude.ai)でCoworkの最新情報を確認してみてください。デスクトップアプリのダウンロードページを開いて「自分のPCで使えるか」を確認するだけでも、次回の準備になります。


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