介護施設における「おしゃれ」ファッション事情は、近年注目を集めています。高齢者が自らのスタイルを楽しんだり、着飾ったりすることで、生活に彩りが加わってQOL(生活の質)が向上することが報告されています。ここでは、近年各地で広がっている高齢者ファッションレクリエーションの具体的な取り組みや事例をご紹介します。

ファッションレクの効果

先ほど述べたQOLの向上以外にもファッションレクには利用者に好影響を与えます。

  • 自己表現の促進:お気に入りの服やアクセサリーを身につけることで、個性を表現し、自己肯定感が高まります。

  • 認知症予防:衣服にまつわる思い出を語ることで、脳の活性化が促され、認知症予防につながるとされています。

  • コミュニケーションの活性化:ファッションを通じた会話が生まれ、利用者同士やスタッフとの交流が深まります。

様々なファッションレク

ファッションレクと一口に言っても、その規模やスタイルは実にさまざまです。施設の中で利用者のみが参加する小規模なレクリエーションから、家族など観客を招いて外部会場で開催される本格的なファッションショーまで、目的や工夫次第で幅広く展開されています。2025年5月、大阪府ではその例ともいえる大規模なファッションショーが開催されます。このファッションショーは施設外のホールで開催され、観覧チケットを販売します。このファッションショーは、施設の外部にあるホールを会場として開催され、一般の観覧者向けにチケットも販売されます。メイクアップなどは女子大学や専門学校の生徒らがボランティアとしてサポートします。    

大変な日常に「カワイイ」を 要介護者らモデルのファッションショー

ファッションレクで着用する衣服についても、さまざまなスタイルがあります。一つは、利用者自身が思い入れのある服を持ち寄るスタイルです。昔よく着ていたお気に入りの洋服や、大切な思い出が詰まった一着を自ら選んで着ることで、当時の記憶がよみがえり、認知症予防などの効果も期待されています。昨年12月に開催された「シニアのためのうきうきファッションショー」では、参加者がタンスに眠っていた思い出の服を中心として着飾りました。103歳も舞台に ファッションショーで思い出の服披露 - 日本経済新聞

もう一つは、施設側が用意した衣服を購入またはレンタルし、利用者が自由に選んで着飾るスタイルです。普段とは違う装いに挑戦することで、新たな発見や自信にもつながります。また、また、おしゃれを楽しみながら衣類を選び購入することで利用者のQOL向上にもつながります。株式会社emomeでは小田急百貨店と連携して衣服含め様々な商品を施設内販売する「サチメル」というサービスを展開しています。施設で衣服を用意するのが難しい場合ぜひごご活用ください! 「サチメル」資料

ファッションレクのすすめ

外部会場での開催や、衣服の販売・レンタルを伴うような本格的なファッションショーは、準備やコストの面で最初から行うにはハードルが高く感じられるかもしれません。そこで今回は、全国の介護施設の皆さんにぜひ取り入れていただきたい、気軽に始められるファッションレクの段階的な導入方法をご紹介します。段階として1段階目と2段階目があります。

  1. 月一回程度、施設内・懐かしの服持ち込みで開催・・・特に準備する物はなく、ハードル低く始めることができます。また、その服にまつわる思い出などを交換しあうことで利用者の脳の活性化も図ることができます。

  2. 年一回程度、施設外・衣服販売会を行って開催・・・1の定期開催のファッションレクでファッションに対する興味を持ってもらった上で大規模なファッションショーを年に一回などの頻度で特別開催するといった形が考えられます。利用者にとって新鮮な刺激となるだけでなく、定期的に実施しているファッションレクがマンネリ化してしまうのを防ぐ効果も期待できます。

まとめ

ここまで、いくつかの実例を交えながら、介護施設でのファッションレクについてご紹介してきました。おしゃれを楽しむ時間は、利用者の皆さんにとって自信や生きがいにつながる貴重なひとときです。
ぜひ、皆さんの施設でもファッションレクを取り入れてみてはいかがでしょうか?

(参考:103歳も舞台に ファッションショーで思い出の服披露 - 日本経済新聞